8月の終わりに、体重は2キロ増えた。
…ご飯、恐るべし。
でもこういうことは年末年始など今までもよくあった。
でもいつものように節制した食事と運動で戻そうとしても、ひと月経っても落ちない。
それどころか10月の半ばにさらに増えている。
せっかく増えたからと筋トレしたから筋肉が増えた?
ジムで体組成計で筋肉量を図ってみた。
何がびっくりって、脂肪を減らせとな。
確かに私は筋肉質で見た目より体重はある。
が、脂肪を減らせ?と言われるのは初めて。
夫も言う。
「どこに減らす脂肪があるんだ?」
ジム友は「誰に向かって言ってんだ、って」
と笑う。
しかし、ふと思う。
これが、もしかして更年期?
太りやすく、痩せないとはよく聞いたけど、こういうことか。
このまま増え続けたら?という焦りが芽生える。
まだ適正体重まで余裕があるうちに手を打たなくては。
しかし普段、自称健康的な生活を送る私が、これ以上どうするか。
筋トレを増やしてみたもののビクともせず、仕方なく食べる量を減らすと便秘になる、という悪循環。
もう、こうなったら。
ダイエットアプリです。

かなり前に経験があるけど、最近のアプリは賢い。
食事を撮影すると画像から解析してくれたり、入力したメニューから検索し、材料や分量も修正できる。
やった運動を入力すると1日のトータルが点数で表示される。
家事や入浴も運動に加えられ、今日はもっと食べてもいい、とアドバイスまでしてくれる。
体調面でも睡眠時間や便通を毎日入力していると、カレンダーで自分のリズムが一目瞭然となる。

記録するって、確かに良い。
なんとなく食べているだけだと自分で気づかないけど、いや気づかないフリしてるけど、実はカロリーオーバーだと思い知らされる。
夜にスイーツを食べようと思っても、記録しなきゃならないと「明日にしよ」という気持ちになる。
(結局ええカッコしいなだけかも)
自分だけで記録し、思うまま書き連ねた日記に、見知らぬダイエット仲間から応援が来る。
何より便利なのは、自分の食事内容で何が多くて何が足りないかがグラフでわかる。
ビタミン不足だと次の食事にフルーツを加えるようにアドバイスされるし、食物繊維や鉄分が不足すると、素材やメニューも示してくれる。
脂質がオーバーすると食べたものの何に脂質が多いか、カロリーオーバーで点数が低くなってもその後運動すればまたスコアアップする。
いやあ、面白いわ。
数値化されると俄然やる気になる性格。
これで私の体重が簡単に落ちるとは思わないけど高得点を目指す努力をすることは、実に健康的なのだ。
そう、ダイエットって「痩せる」ことだけが目的ではない。「健康的な生活」こそがダイエットそのもの。
太った人は痩せるために、痩せすぎの人は増やすために。
どんな素材に、メニューにどんな栄養素があるかを知り、脂質や塩分、カルシウムやたんぱく質をバランス良く摂ることが大切だと改めて思う。
そして、1週間。
美容のためにとクルミを食べると脂質は跳ね上がる。
油を減らすために和食を続けると塩分がオーバーする。
塩分を意識してチーズを止めるとカルシウムが不足する。
だけど私はクルミを食べるし、塩鮭もイワシの梅煮も食べる。
そして動いて消費するか、明日の食事は塩分を減らす。
バランスというのは、結局全てにおいて何かを続けたり止めたりせず、「少しずつ」コツコツ積み重ねることだとわかる。
1日でチャラにならないことは、翌日で調整する一方、キチンと食べて動いて快便な日常こそが、翌日からの自分が美しく健康的になれると実感する。
実に地味で面倒くさいけど、だからたった数日で減らした体重はまた戻るわけだ。
この悟りに似た結論のもと、私は増えた体重を減らすことより「これ以上増やさない」ことに目標を変えた。

走ったから、水分を取ってキチンとご飯を食べる。
そんな中でも、楽しみを見つけること。
3月、生まれて初めて夫について走った近所の側道。

息が上がるのに耐えきれず歩くことは、走れない自分を受け入れること。
カメラを構えて見上げたら、枯葉が落ちてくる。
走るのって何が楽しいのか、今もわからない。
それでもスマホを腕のポーチに戻し、また走りはじめるのは、ヨガの瞑想と同じ。
目の前の地面のみを見つめて。
56にして初めてのダイエットは、これからも。
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