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2007年にトムフォードがプライベート ブレンド コレクション(四角くてお高いシリーズですね)をリリースしました。
第一弾としてリリースされたのは12種類。
ウードウッドはその中のひとつ。
第一弾から残っている数少ないフレグランスのひとつです。
さかのぼること数年。
2007年にトムフォード氏がイヴ・サンローランのクリエイティブ・ディレクターだった頃。
アルベルト・モリヤスとジャック・キャヴァリエを召喚し、当時まだ認知されていなかった「ウード」でM7という香水を作ったそうです。
アルベルト・モリヤスは別名GOD
一時期、コスメフロアの香水の8割は彼の作品と言われていた神のような人。
ジャック・キャヴァリエは今、ヴィトンの専属の調香師。ムスクの帝王と呼ばれ、ヴィトンでも7?8万円する香水を調香しています。
そんな豪華な北島三郎と…誰にしよう…
北島三郎と… 小室哲哉?あ!坂本龍一にしましょう。
を召喚して作ったM7の結果はケチョンケチョンだったそうです。
そして、トムフォード氏がそのまま引き下がるわけがなく
自身のブランドを立ち上げた際、リベンジに燃えます。
リシャール・エルパンという調香師に
「ウードに馴染みの無い人にとっても受け止めやすいウードの香りを創ってください」
とだけオーダーしたそうです。
ブータン寺院の香り。
というコンセプトらしいのですが、ブータン寺院に行ったことが無いのでまっったくわかりませんが瞑想のような静かな心になる香りだと思います。
高級なお仏壇に使われるような上質なローズウッドにスパイシーなカルダモンと華山山椒の香りから始まります。
シャープな香り。
最初はこのシャープさが苦手でした。
サンタルブラッシュや後からリリースされたエベーヌフュメのほうが柔らかくて好きでした。
そのシャープでスパイシーなオープニングにゆっくりと主役のウードとベチバーが加わります。
シャープさにスモーキーさが足されていきます。
そうこうしているうちに、サンダルウッド、トンカビーン、アンバー、バニラが顔を出します。
かなりまろやかでクリーミーになっていく。
シャープでスパイシーなトップから主役のウードを引き立てつつ、クリーミーに変化していく。
クセになる香りです。
鼻神さまのルカ・トゥリンは
「矛盾した既成のフレグランスという特徴を完璧に捉えている」
と褒めてんだか、けなしてんだかよくわからない評価をしています。
ちなみに、このウードウッドは2013年に最香調されているそうです。
オリジナルのほうがよりスパイシーで男性的だそうです。
オリジナルを知っている男性にはオリジナルのほうが良かった。という方が多いそうですが、多分私は今のほうがウェアラブルで好きだと思います。
男性がつけてる分にはオリジナルがカッコいいのは想像ができますが、今のもじゅうぶん男性的だと感じるので。
サンタルブラッシュ、エベーヌフュメを持っているのでウードウッドはいいや。って思っていました。
サンタル、エベーヌのほうが女性的な要素を感じるので自分が使う想像がしやすかった。
なのですが、サンタル、エベーヌの華やかさではなく「凄まじく心を落ち着かせたい」と急に感じるようになり、「ひとりでひっそりと考えたい。ウードウッドの香りと共に静かに過ごしたい」という急な欲求がむくむくっと出てきました。
苦手だった香りでしたが、今はウードウッドの気分の日が多いです。
男性的な香りで凛としたい時や香りは欲しいけど考えごとをしたいか、無心で過ごしたい気分の時にピッタリきました。
このウードウッドがきっかけでウードブーム、ウード革命が始まったそうです。
今ではウードは香水ではめずらしくないですが、トムフォード氏のタダじゃ転ばない精神なんだなぁ。と思うと彼の執念の強さを感じます(笑)
ちょっと話しがそれますが
ローズプリックを軸に、ローズトリロジーと題してダマルフィ、シーヌ、リュスィーをやったように
サンタル、エベーヌ、ボアマロケインでなんちゃらかんちゃらをするならウードウッドを軸にしなかったのはなぜだろう?と思っています。
ちなみにリュスィーはディスコン決定したらしいです。
もっと早く引くべきだったんじゃないかなー。と思ってしまいますが。
出したばかりのタイミングでロシアがやらかし始めたのは時期が悪かったとは思いますが、サッと引いていたらカッコよかったのに。
夏しか使えないと思っていたネロリがウードウッドと重ねると通年使える香りになるので、ネロリも秋冬バージョンに生まれ変わったのが嬉しいです。
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