トムフォード期のGUCCIにまだ未練タラタラの私は、今年6月にこのニュースを見付けて思わず気分がほっこり。一人で盛り上がっていました。
トムフォードがグッチを退任してから、なんと、12年も経つのです。
今年のゲリラのようなキュレーション展示室に思わずテンションただ上がり!
GUCCIは、イタリア・フィレンツェにある自社ミュージアム「グッチ ミュゼオ」で、元クリエイティブ・ディレクターであるトム・フォードの功績を称える展示室をオープンした。トムは、1990年にグッチに入り、94年にクリエイティブ・ディレクターとしてブランドを急成長させるも2004年に退任。
現在のクリエイティブ・ディレクターであるアレッサンドロミケーレは、02年にトムに才能を見出され、グッチのロンドンオフィスに入社したという経緯もあり今回の展示をキュレーションしたという。
展示室はウィメンズとメンズウェア、そしてアクセサリーの2つに分けられ、1990~2000年代にトムが手掛けた作品がそれぞれ並び、かつての挑発的かつ官能的な独特な世界観を演出している。当時話題となった"Gucci GG G-string"の水着や手錠、犬の首輪などのラインナップも充実。
キュレーションしたミケーレは「グッチというブランドにセンシュアルな美意識を与え、自己表現できるようになったのはトムのお陰だったことを見学者に思い出してもらいたい」とコメント。
ちょうど今年、古くなった書籍の一つ、ハウスオブグッチを読み返していたばかりでした。
ときどき読み返したくなる書籍ばかりを集めて撮影しています。
わたしにとっての永久保存版ばかりです。
久しぶりに覗いたアマゾンで、中々良い事書いてるじゃないの姐さん!と読み進めていたら自分のレビューだった(笑)2007年にレビューを書き込んだ事をすっかり忘れていましたが、
思いがけずに自分の懐かしい感想に再会するって面白いですよ。
興味のある方はレビューを参考にぜひどうぞ。今では中古本40円くらいで買えますよ!
https://www.amazon.co.jp/ザ・ハウス・オブ・グッチ-サラ・ゲイ-フォーデン/dp/4062109700
話は逸れますが、ゴッドハンドの先駆けである佐伯チズさんのこのムック本は、10年以上も前に元夫がサプライズで買ってきた物でした。
今思い返すと、救い様のない浪費家で悪妻だったわたしに対する、夫の唯一の無言の抵抗だったのです。
この書物が私にとっての永久保存版になってしまったのは何とも皮肉な話(笑)
色んな意味で無知で幼かった私に、様々な知恵を与えてくれた彼には心から感謝しています。
池上彰さんの存在を教えてくれたのも元はと言えば旦那でした。
ちなみに、私の元夫は、世界の強者たちと密接にリンクするインターバンク市場や影響力の高い投資家たちを相手にする外資系大手証券会社のファンドマネージャーでした。
結婚前から、外貨預金はしていましたが、私が本格的に投資の世界に首を突っ込む事になったのは、ほぼ彼の影響です。
小学校、高学年の教科書には既に登場する「プラザ合意とは?」すら、ど忘れしていた珍パンジーの私は「この赤っ恥女!」と怒鳴られ、結婚後すぐに経済学部の受験生に逆戻りしたかの勢いで、おさらいを強いられ猛特訓を受けました(笑)
昨年、一昨年からのアベノミクスによる円安から一転して、この異常な円高、株安が進行し始めたのは何故か?その原因は?皆さんはご存知でしょうか?
話を戻しますが、彼の著書で「伝える力」シリーズは特に目から鱗!
私はこの人の事、密かに和製スティーヴジョブズと呼んでいます。この教授の書籍に出会い、複雑で難度の高い世界経済や宗教の話を、小学生でも理解できるように解り易く伝える能力こそが、指導者に求められる本当のスキルなんだと再認識したのです。
それが、本来のジャーナリストの役目ですよね。
難しい単語ばかり並べて綺麗事ばかりほざく政治家が、むしろパンジーのように思えてくるから不思議(笑)
ここで、LVMHについて少し触れたいと思います。個人運営の経済情報サイトでは良く話題にしてきた内容ですが、この話については長くなるので、また機会を改めて「不動産会社がなぜブランド帝国に化けたのか?』と題し、じっくりと記事にしたいと思います。
経営不振に陥ったネームブランドを手当たり次第に買収しまくり、巨大ブランド帝国を築き上げてきたフランスを本拠地とするコングロマリット企業です。
スイスのリシュモン(カルティエやヴァンクリーフを傘下に持つ)やPPRと並ぶ巨大グループ。(今年のフラン暴落の影響を受けてリシュモンの株価は大幅に下落)
恐ろしい事に、ビジネス戦略として、グループ全体としてのパブリシティを行わない企業であるため、傘下に持つ個々のブランドがもはや仮面ブランド(覆面とはちょっと意味合いが違う)化されている状態です。その方が有利だからです。
ブランド名はどれも有名なものばかりですが、これらを同一グループが所有しているという事実は意外にも知られていません。
え?ブランドじゃなくて企業だったの?ウソみたい!と、知らぬが仏状態だった方も大勢いる事でしょう。最終的には和解に至りましたが、昨年はあのエルメスも買収されかかりました。
ファッションレザー部門では、名前の通り、ルイヴィトン、クリスチャンディオール(パルファム含)以外にも、フェンディ、プッチ(伊)ダナキャランなどの米国のブランドさえも支配しています。現在では売り上げ全体の4割近くを占める稼ぎ頭となっています。
更にはブルガリ、タグホイヤー、etc(時計宝飾)、ゲラン、ジバンシー(パルファム、メイキャップ)、ドンペリニヨン、モエシャンドン他、免税店=DFSの小売りを加えたのが基本構造。
ファッション。ジュエリー。香水。お酒。小売りと、ユニークな形態と言われたらそれまでですが、
改めて書き出してみると、どん欲で営利主義むき出しの恐ろしい企業ですね。
元は不動産会社と聞けばまあ頷けるところではありますが。(T-T)
CEOは今も変わらず、如何にもお金大好き!といった風貌のベルナールアルノーというおっさんです。
ファッション業界では、ラガーフェルドやトムフォードを筆頭に、ファッションビジネスをただ単に金儲けの手段として捉えているアルノーの手法を毛嫌いするデザイナーたちも少なくありません。
2002年当時、グッチを巡って、PPR(グッチグループの株式の約68%を所有していた事実上のオーナー)と、あれほどまでに、えげつない買収合戦を繰り返しておきながら、現在もグッチグループの株式10%以上を保有するガメツさ。
昔からLVMHが最も手に入れたかったのが、GUCCI+TOM FORDであり、幾度となくトムフォードに近づいては、彼の才能を褒めちぎっていたという話は有名ですが、結果、買収には至りませんでした。
彼にしてみれば、「クリエイティヴ魂まで売られてたまるか!」という思いだったに違いありません。
当然だったと思います。
個人的にも感じている事ですが、トムフォードのような類い稀な才能のあるデザイナーは、100年に1度お目にかかれるかどうかでしょう。トムフォード期のGUCCIと言ったら、もう!
どれをとっても、ため息モノのカッこ良さでしたから。当時はわたしもグッチの信者でした。
彼のファッションを全身に纏うだけで、街行く人々は振り返り、いつも特別な女になれるような気さえしたものです。
ランウェイ、Ads、プロモーション、全てが斬新で、スタイリッシュで、セクシー。
初めて彼の新生グッチを目にした時の衝撃は今も忘れません。
ほぼ、破綻寸前だったGUCCIグループを、稀なクリエイティビティで見事に蘇らせ、これによってトムフォードの名は世界的に知れ渡り、彼のデザイナーとしての地位は不動のものとなりました。就任後の10年間で、グッチの売り上げをおおよそ15倍に拡大させた話は、ファッション業界ではもはやレジェンドです。
見るものたちをハッとさせる、彼のデザインの印象の強さといったら半端ではなかった。
今見ても、どうでしょう? 全く古さを感じさせない。
スーパーモデルブームでもあったこの時代は、グッチだけでなく、本当に上質で美しい物やファッションで溢れていました。
しかし、残念ながら、彼のコスメティックラインであるトムフォードビューティにはあまり興味がありません。ただ、単に自分の趣味じゃないのか、以前に頂いたプライマーがお粗末でがっかりした事があったので、あまり良いイメージが湧かないのかもしれません。
過去の口コミ→https://www.cosme.net/product/product_id/10063933/review/503987355
昔から自身のメイクアップブランドをプロデュースするのが夢だったと聞きますが、私が感じる印象では、ほとんどが趣味で、片手間に展開してるようにしか思えません。お化粧品やパルファムも悪くはないですが、名声を手に入れてからというもの、何かが変わってしまったような違和感が、私の中で拭えません。
時代はこうして変わってしまうのだと、、少し寂しい気持ちになりました。
約17年前に購入したこのベロアドレスだけは(当時のアメリカンヴォーグ掲載品、グリーンパターン)は今も大切に保管しています。
実際、トムフォードがグッチを去ったのも、結局のところLVMHやPPRのように、クリエイティブな側面を全く理解していない、ファッション業界を引っ掻き回す、ビジネス本位の企業が原因だったのです。
大きな資本に振り回された挙げ句、最終的には赤字経営になり、潰されたブランドや去って行ったクリエーターたちがどれほどいた事でしょうか。
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※この記事は2007年に経済情報サイト、及び、ニュースグループで情報提供した内容と重複しています。予めご了承下さい。
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