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【医肌研究所より】肌あれで肌に赤みが出るのはなぜ? 予防・改善は可能?

【医肌研究所より】肌あれで肌に赤みが出るのはなぜ? 予防・改善は可能?

長く続くマスク生活、季節の変わり目。さまざまな要因が重なって、肌あれが気になる季節です。そんな時、ふと「肌の調子が悪いな」と思うと、肌が赤くなっていることはありませんか? 

今回は、肌に起こるさまざまな症状の原因やメカニズムを発信する肌ケア情報サイト「医肌研究所」から、なぜ肌あれで肌に「赤み」が出てしまうのか、その原因と、予防・改善策についてご紹介します。

【医肌研究所より】肌あれの気になる「赤み」とは?



ニキビや肌あれが起こると、表面に赤い色むらができたり、毛穴や小鼻の周りが赤くなって目立ったりするなど、「赤み」が気になることがよくあります。肌の赤みは、なぜ起こってしまうのでしょうか。また、赤みを予防したり改善したりする方法はあるのでしょうか。分かりやすくご紹介します。

◆肌の赤みの正体は?


肌の赤みの正体は、「炎症」と「毛細血管拡張」です。炎症とは身体の免疫システムによる反応で、細菌やウイルスなどの異物を排除したり、傷ついた細胞を除去したりするときに起こります

たとえば、肌を通して体内に異物が侵入したり、細菌感染によって肌細胞が壊されたりすると、身体はそれらを排除するために、白血球などの免疫細胞を集めようとします。その結果、血管を拡張したり炎症部位に体液を集めたりします。すると、よく見られるような赤みや熱感、腫れなどの症状が発生するのです。

◎肌に炎症を起こす原因
普段、私たちの肌は色々な刺激にさらされていますが、炎症が起きることはありません。それは、私たちの肌に「バリア機能」が備わっているからです。このしくみは、肌のもっとも外側にある角層で天然の保湿成分がうるおいを蓄えることによって成り立っています。

しかし、角層のうるおいが失われると、肌は乾燥してバリア機能が低下してしまいます。すると、刺激によって肌の細胞が壊されたり、健康な状態であれば侵入することのない異物が侵入したりして、炎症を起こしてしまいます。

ここで、ニキビを連想するかもしれません。ニキビの赤みも炎症によって起こります。毛穴に皮脂や老廃物がつまり、毛穴の中でアクネ菌(皮膚の常在菌のひとつ)が増殖すると、身体が排除しようとして炎症を起こし、赤ニキビに発展するのです。

◎肌の赤みには毛細血管も関係している?
赤みの原因は炎症と紹介しましたが、通常は肌のトラブルが治まると炎症も治まります。しかし、肌トラブルを繰り返していると、皮膚の毛細血管の拡張が戻らなくなり、赤みが続くようになると言う研究結果が発表されました。また、赤みのある肌では水分が蒸散しやすいと言う結果も見られたようです[1]。まだ研究結果が発表された段階ではありますが、どちらにせよ、赤みが出てしまった肌は、バリア機能を正常化させる必要があります。

体質的に毛細血管拡張がみられる場合もありますが、炎症が起きた状態をできるだけ早く鎮めるために、正しいケアの方法を知っておきましょう。

◆肌の赤みの予防・改善方法


肌のバリア機能の低下によって、炎症を起こしやすくなることはすでにお伝えしたとおりです。セルフケアで赤みをただちに解消することは難しいのですが、肌のバリア機能を整え、炎症を引き起こす原因物質を遠ざけるなどして、日頃から赤みのできにくい肌をつくるようにしましょう。

◎すこやかなうるおいバリア機能をキープするスキンケア
毎日のスキンケアでは、「肌を摩擦しない」、「肌のうるおいを逃さない」ことを意識しましょう。洗顔は肌をゴシゴシこすらず、たっぷりの泡でやさしく洗いましょう。肌の保湿成分や皮脂をとり過ぎないよう、すすぎはぬるめのお湯で行ってください。

洗顔後は肌が乾燥しやすいので、すみやかに保湿しましょう。化粧水でうるおいを与え、乳液でうるおいを持続させます。乾燥が強い季節は、クリームや美容液をプラスするのもおすすめです。ニキビが気になる人は、「ノンコメドジェニック」と書かれたスキンケアアイテムを選んでみてください。

紫外線対策も重要です。乾燥を引き起こすだけでなく、肌にダメージを与え、やけどのような状態を引き起こすこともあるからです。日差しが強いときは、日焼け止めや帽子、日傘などで肌を日焼けから守りましょう。肌にムラなくのばせるかどうか、普段使っている石けんやボディソープで落とせるかどうかも、選ぶ基準に加えてよいでしょう。

◎肌の刺激となりそうな物質は避ける
肌のバリア機能が低下しているときは、普段なら何でもないことに刺激を感じ、赤みやかゆみを感じることがあります。肌に触れる化粧品は、刺激の少ないタイプの製品に切り替える、花粉が多い季節はマスクなどで肌を守る、汗をかいたときはこまめに拭き取るなど、肌の刺激となる物質は、できるだけ避けましょう。

それでもたびたび赤みが起こったり、かゆみや湿疹が出たりするときは、なんらかの物質がアレルギーの原因となっている可能性があります。その場合はセルフケアで治そうとせずに、皮膚科の受診を検討してみてください。

>>「医肌研究所」で詳細を見る

参考文献
[1]福井次矢 監修. 新赤本 家庭の医学 第六版. 保健同人社 2008; 375-384



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