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クチコミ
26〜7年前、世の中はバブルまっさかり、私は19か20でした。
当時はいい女の香水と言えば言わずと知れたNO.5かディオールのプアゾンで、生意気だった私は粋がってNO.5を愛用。
今思えば二十歳そこそこの小娘がNO.5だなんて笑ってしまうのですが、あの頃はNO.5をつけることでステキスイッチがキーーンと入り、本気でいい女の仲間入りしたと思っていました。
真っ赤な口紅に腰まで伸ばしたロングワンレングス、ボディコン、いつもピンヒール姿。
なぜか自信に満ち溢れており人生で一番とんがっていた時代でした。お恥ずかしい。
バブル期がはじかけたころ、就職し社会人になり、それなりに分別も覚え、シャネルの5番は使わなくなっていき、いつのまにか遠いあの頃の思い出になっていました。
先日、ひょんなことからNO.5オープルミエールを入手する機会があり
本家NO.5の導入香水といわれるこちらを肌にのせてみました。
香りを嗅いでみて
「5番だ!!!!!」
即、わかりました。
こちらのクチコミでもそうですが皆さん、さわやか、軽い、フルーティ、使いやすい、5番っぽくない、イメージ変わったなどなど。
いやいや、これがっつり5番ですよ。
オリジナルに比べ確かにあたりは柔らかくなっているけどまぎれもなく5番でした。
アルデヒドの毒気のある香気に艶やかな花々、そしてパウダリーと一言で済ましてしまうには絶対にたりない比類なきパウダリーさ。
なんと懐かしい!お前生きていたのか!
あれから何十年(きみまろっ師匠ではないですが)
久しぶりだね。元気だった?どうしてた?
私?私はねあれから就職してね、出会った人と結婚したよ。
子供もいる。女の子ひとり。いま大学生。いろいろあってね夫とは離婚したんだ。仕方ないよね。人生いろいろ笑、いまは一人だよ。気楽なもんだよ。
5番は、君は、、なんていうか変わらないね。あの頃のまんまだ。そんなことない?
たしかに丸くなったね。それはお互い様かな。
なーんて会話を心の中でしました。このオープルミエールと。
そして不覚にもちょっと泣いてしまいました。
わたしにとってシャネルNO.5はあの頃の大切な友達だったんだって気が付いたから。
ずっと忘れててゴメン。
今日はグレーで味気のない職場の事務所でオー・プルミエールをつけている。
PCに向かう私の肩口から、やつが匂ってくる。昔のようにアルデヒドをとがらせて煽ってくる感じはしないけれど その代り深く吸い込んでも突き放したりしない、寛容さを身に付けた古い友人。
私にとってオー・プルミエールは懐かしい同窓会みたいな香り。
本家5番は人生で一番とがっていた時代を思い出すから
今の私には角の取れたこの5番がちょうどよいかも。
シャネルの5番が懐かしく感じる理由はもうひとつあって
この香りが普遍的ないい香りだからだと思う。
嗅いでいて牛乳石鹸を連想したのは、石けんに香りつける上でお手本としたのが5番なのではないかな?せっけんの香りにまねされるくらい変わらぬいい香りなんだな、やつは。
時代を経て今もなお活躍している古い友人を誇らしく思う。
私も負けてられない。
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