サムライ / サムライ ライト オードトワレ 口コミ

アットコスメ > サムライ > サムライ ライト オードトワレ > 口コミ一覧 > doggyhonzawaさんの口コミ

クチコミ

クチコミ133件中 24件目を表示

doggyhonzawaさん
doggyhonzawaさん500人以上のメンバーにお気に入り登録されています認証済

4購入品リピート

2014/1/13 12:00:06

何が嫌いかって言われたら、「誰からも好かれる香り」って言葉に尽きる。だってそんなものあり得ないから。

ちょっと考えればわかることだ。それでも人は、ついそんな言葉を使ってしまう。その気持ちは斟酌する。でも「自分が最高だと思う香り」→「嫌いな人はいないはず」は傲慢。その人個人の思いは「なるほどなー」と受け止めるけれど、「みんな好きだと思う」「嫌いな人いないんじゃない?」と言われると、浅いなーと思ってしまう。

で、サムライ・ライトは浅い香り。薄いというよりも、浅いと俺は思う。

フランスの名優アラン・ドロンがリスペクトする日本の俳優、三船敏郎をイメージして作ったフレグランス・ライン、「サムライ」シリーズ。

本家サムライ・オード・トワレ(1998年)は、調香師がクリスティーヌ・ナジェル。その後、彼女はジョーマローン・ロンドンのパフューマ―になっている。

こちらは、サムライ発売後、7年後の2005年に出た限定モノで、調香師は、アディダスのフレグランスラインの調香等を手がけたフィリップ・ブシェトン。売れたせいか通常販売に切り替わっている。

で、オリジナルのサムライがほんのりオリエンタル&シプレーっぽいテイストであるのに対し、こちらは全くの別物。フレッシュ・アクアティック・ノートという紹介もあるように、フルーティさの強い透明感あるみずみずしさといったイメージ。そして大事なことだが、香りはというと。

俺の好きなタイプの香り。優しくフルーティーで、けれど甘ったるくないし、瓜っぽさも少ない。この「甘ったるくない」は、ニッチ系のフレグランスにおいては重要。ともすると、ベリー系のくどい合成的な甘さに辟易することが多いので。

強いて言えば、D&Gのライトブルー(2001年)のトップだけがずっと香って減衰していくフィーリング。またはフェラーリ・ライトエッセンスにも似ている。リリース順は、ライトブルー、サムライライト、ライトエッセンスといなっている。

付けたて、鼻にツンとくるアルコールっぽさが際だつ。注射する前みたいだな!まさか二次的に薄めてないだろうな、という少々の疑惑も(笑)。それほどアルコール臭が鼻を刺すので、賦香率(ふこうりつ)は低めかと。トワレ表記だが、付けた冷たい感じと、減衰が1時間以内で終わるところからすると、香料が少なめ、通常のコロンなみの薄さかと。

トップの香り立ちは、人工的な感じは強いものの、穏やかなフルーティー。ライトブルーでは、レモンの爽やかさに支えられながら芳醇なリンゴっぽい香りが広がるが、こちらはそれよりはひかえめで、どちらかというとフルーツポンチのシロップにリンゴを切って浮かべたようなイメージ。スッキリした透明感ある香りは、リンゴにライチやウォーターフルーツ(スイカ?)を加えたイメージかも。柑橘系のさっぱり感がトップに出てこないのが特徴。

ところが。

アルコールっぽさとフルーティーさが同じタイミングで消えていくんだなあ、これ。まるでワンノートのよう。最初の印象のまま特に変化もなく消えていく印象。夏で30分。秋冬でも、自分の肌では、1時間もつかどうか。薄いというより、淡いと評価する所以。

サムライライトの香料イメージは
【トップ】アップル、ウォーターフルーツ、ライチ、レモン
【ミドル】ジャスミン、ワイルドカーネーション
【ラスト】アンバー、ムスク、テキサスシダーウッド、タヒチベチバー

クリスティーヌ・ナジェルの作ったサムライ・オードトワレは、欧米からみた日本ぽいイメージとしてとらえればまだわかるけれど、サムライ・ライトに関しては、個人的に「サムライ」という名を使ってほしくなかったなというのが感想。大体「軽い侍」なんてイヤだ。侍なら、鉄さびの血の味と盛り上がった刀傷をなめながら、刀身に己の弱さと外道な姿を映しているような男であってほしい。そういう意味では、資生堂の「シセイドウ・メン・オードトワレ」が、日本的侍のイメージには一番近い気がするのは蛇足か。俺的私見。

何が好きかって言われたら、「いい香りがするね」と言われる言葉に尽きる。このサムライ・ライトをつけていると、ふだんバカ高いシャネルや希少価値の高い香りを纏っているときよりも、圧倒的にそう言われる確率は高かった。それは確かに事実で、好ましいことだ。だって「臭い」って言われるより100倍いいもの。でも

何が悲しいかって言われたら、ほんの気分転換につけるこの香りが一番ほめられること。自分の絶対いいと思う香りが、相手の相対からはいやがられることが多いこと。

はあー、香りの世界は深いな。俺も、まだまだ浅い。

  • サムライライト オードトワレ by doggyhonzawaさん
使用した商品
  • 現品
  • 購入品

doggyhonzawaさんのクチコミをもっとみる

サムライについて

メーカー関係者の皆様へ

より多くの方に商品やブランドの魅力を伝えるために、情報掲載を希望されるメーカー様はぜひこちらをご覧ください。詳細はこちら

サムライ ライト オードトワレページの先頭へ