ちょびすけさんに頂いたリクエストで、手持ちの香りを分類してみました(^▽^)。
ご依頼は、① いつもの香り
② 気分転換用
③ ここぞという時の香り
は、何かを教えてほしい。
・・・という事ですが、パリマダムではない私のライフスタイルではどうしても「第四の分類」が出来てしまい(゜ω゜;)、ご依頼をアレンジしてしまい申し訳ありません。で、4つに分けました。
④ どれにも当てはまらないプライベート用
も作りました。④は、①~③に当てはまらない、好きだけど外出には使わない100%趣味の香りというか?
でも③ともほとんど被ってるんですよ・・・。③と④のはっきりとした境界は無く、違いを明確かつ論理的に言い表すのは困難です(^^;)。
なお、
●手持ちの香り全部ではないです(のせきれない)・・・。
●ベスト記事とは趣旨が全く違いますが、ここに上がってるものはもちろん全部好き。それなりにお気に入り度を文中で触れてるものもあります。
●参考として、ブランド名にブラスしてリリース年と調香師は分かる限り書きました。本国と日本の発売年のズレがある場合があります。
●同じ香りで賦香率展開がある中での「P濃度」は特別なので、名称の後に(P)を入れてます。
●関連クチコミや関連記事は、これはと思うものはリンクを張りました。この記事だけで長いですし、よほどご興味ある場合のみご覧ください。張ってないものも、クチコミ、記事をアップしているものは多数あります。
●③④は秋冬向き、夏以外向きが多くて、タイムリーな記事ではないかも。
ではここからが更に長いですがスタートです。これでもめちゃめちゃ端折ったんだけどな~←・・・。
①いつもの香り
紫の上 / ミラノコレクション2018 / クリスタル / パリ ドーヴィル / ローズピヴォワンヌ / リサージオードトワレ / バイス&バーチュNo1(P)
さて、デイリー用は日本ブランドが多めですね!いつも公言していますが、日本のフレグランス本当に大好きです。概ね、透明感が高く、主張は穏やか、かといって神経を緩めすぎて集中力を阻害するような事のないもの。
★紫の上(パルファンサトリ 2000年 大沢さとり)
これはここぞという時用(③)にしてもOKな落ち着きと気品のある和調フローラル。どこに出ても恥ずかしくない香りです。
クチコミ
★ミラノコレクション2018(カネボウ 2017年 調香師不明)
大好きだったのに撤退したカルヴェンのロードトワレの代替として探した不純な動機でしたが、結果香りは全く違ってたけど素晴らしい香りでした。気品と透明感のあるフルーティフローラル。
ミラコレフレグランス、2018年版は傑出した出来だと個人的に思ってます。ストックも買ってあります。
クチコミ
★クリスタル(シャネル 1974年 アンリ・ロベール)
先日続けて記事にしたばかりですので詳細は省きますが、1970年代から現在まで続く傑作トワレ。芯がしっかりしていながら透明感のある、シプレフレッシュ。
クチコミ
★レゾードゥシャネル パリ ドーヴィル(シャネル 2018年 オリヴィエ・ポルジュ)
これも記事にしたばかり。主張が強くないのが使いやすい、シトラス+バジル、あとフローラルのなんともいえない仄かな甘さが上品。デイリーにどんどん使える香りです。
★ローズピヴォワンヌ(ニコライ 1998年 パトリシア・ニコライ )
名称とは逆にピオニーが前に来ていてそれがかえって好きです。線の細いいかにも現代調の香りですが、とても上品なフローラル、気楽に使えます。
★バイス&バーチュNo1(P)(コスメデコルテ(コーセー)2011年 オリヴィエ・ポルジュ)
最近購入、私の記事類では初お目見えで、クチコミもしてませんので軽くレビュー。
オリヴィエ・ポルジュの作品。もちろんシャネルの専属調香師になる前です。
エクストラクト、パルファムです。やはり同シリーズのトワレとは格が違いますね。EDPは廃番のよう。(コーセーのパルファムは現在これ1品でしょうか)
「美徳と背徳」の名称ですが、それも頷けるのですがどちらかというと「美徳」の淑女的側面の方がまさったローズとムスクの香り。センシュアルな側面ももちろん覗きます。バイオレットっぽいバウダリーさもあるけど、構成にあるかは不明。
後で出てくるイディールと少し似た系統かもしれません。
季節問わず使えるかも。至って優等生的ですけど好きですね。手持ちのP濃度の中では春夏に向いてるかな?
コスデコですけどこの製品はフランス製。
ボトルのビジュアルが突出して変わっています。このデザインはマルセル・ワンダースによるもの。
スプレーではなくフラコンで、2種の液体を同時に出せる機構です。
★リサージ オードトワレ(リサージ(カネボウ) 2007年 調香師不明)
極めて残念ですが昨年、記事とクチコミにした直後廃番になりました(泣けます)。
春夏向きのシンプルなシトラスフローラルですが、「これしか使わない」というレビューが散見されるのも頷ける名作だったと思います。
(「サイト「Profice」の、有料エリア記事ですが稲葉氏による詳細解説が載っていて感激でした。)
② 気分転換用
ベルガモットカラブリア / オードゥルバーブエカルラット
★ベルガモットカラブリア(ゲラン 2017年 ティエリー・ワッサー/デルフィーヌ・ジェルク)
クチコミしそびれですが持ってます。いわずと知れたアクアアレゴリアのなかのひとつ。ベルガモットに、お菓子のような甘さがかぶさっていき結構持続する香りです。以外と夏以外向きかも。カフェに行くときなどにもいい感じ。
★オードゥルバーブエカルラット(エルメス 2016年 クリスティーヌ・ナジェル)
トップの精神賦活系のシャキっとした香り(ルバーブなんでしょうけど私は本物のルバーブの香りを知らず。(笑))から、どんどんリラックス系のウッディ調の香りに変化していきます。
ラストがムスクだという声が多いけど私の肌ではムスクはほとんど発現せず。
リフレッシュ→リラックス。まさしく気分を切り替えたいとき用に良い。
クチコミ
③ここぞという時
プロフーモ / イディール(P) / ミツコ(P) / シャリマー(P)
本格的な「よそゆき」には素材の良さがものをいう、P濃度(P・EDP・EDT・EDCは単に香料の濃度違いではない)かそれに準じる香りという事に当然なります。繊維(生地、服地)でいえばシルクやカシミヤ、超長綿(ギザコットンや海島綿)に相当。鉱物でいえば宝石。貴石あるいは半貴石であってもジェムクオリティのもの。
そういうものを纏わねばならない機会は激減している反面、年齢を経ると絶対必要でもあります。
③④はどうしても秋冬向きのものが多いです。
★プロフーモ(アクアディパルマ 2008年 ナタリー・ローソン)
どれだけ褒めても褒めたりない、エレガンスを体現した香り。1930年のオリジナルの再構築版。クラシカルシプレ。ミツコと同系統の香りでミツコも大好きですが、私はこちらの方が使いやすいです。EDPですがP並みの情報量と高精細感、上質感。アルフォンス・ミュシャの絵画を想起させる香りと勝手に感じています。
こんなにいい香りなのに日本国内のレビューが大変少なく寂しいです。
イタリアンフレグランスあなどりがたし・・・!!
クチコミ
★イディール(P)(ゲラン 2011年(P濃度の発売年) ティエリー・ワッサー)
母性とフェミニニティを感じます。包容力のある円やかなフローラルです。極めて残念ながら、この、P(エクストラクト、パルファム)はとうの以前に廃番となりました。
EDPも試香しましたが、やはりPは遥かに格上、ミドル以降の違いが特に顕著です。
クチコミ
★ミツコ(P)(ゲラン 1919年 ジャック・ゲラン)
シャネルNo5と並び称される、香水の象徴・記号と化した香水。クラシカルシプレの代表。
よって書くこと何もないんですが、クチコミ
★シャリマー(P)(ゲラン 1925年 ジャック・ゲラン)
オリエンタル系の始祖。クチコミしそびれですが、ミツコ同様に教科書系フレグランスとも言え、書くことがない。
実は私の肌タイプとの相性はここに挙げた中では一番よくないですが、クラシック香の気品はさすがですね。私は低体温・ムスキースキン、かなり辛口に出ます。バニラはどこへ行った。(笑)
P濃度全般、フラコンタイプは付けすぎも防げるし、質は極上、性質上無駄に拡散しないどころか内側に向かって収束(それは大げさですが)するがごときマグネティックな迫力、やっぱり格も特別感もとにかく違います。
④どれにも当てはまらないプライベート用
ソルティレージュ / ナイチンゲール / ベルドゥジュール / ビューティフル / No5 / ジャドールロー / ジャドールトゥッシュドゥパルファン
このカテゴリーの香りは時には①②③にもなりえる変幻する香りですが、特に③との境界線が曖昧です。香りは奥が深い(TPOさえ気をつければ自由に楽しんでいいです^^)。
★ソルティレージュ(ル・ガリオン 2014年 マリー・デュシェーヌ)
マリリンモンローの香り!1937年のオリジナル(ポール・ヴァシェール調香)の再構築版。パウダリーなアルデハイデックフローラル。現代調アレンジとはいえ、まぁ昔の鏡台系です。大好き。
クチコミ
★ナイチンゲール(ズーロジスト 2016年 稲葉智夫)
賦香率はPに相当するはずです。プロフーモやミツコと同系統ですが、クラシカルシプレ好きの方はぜひお試し頂きたい香りです。クラシカルシプレは秋がベストの季節の事が多いけど、本品は梅の花咲く早春に一番合う。
ブログ:Zoologist Nightingale、ロンド形式のようにつながる香りたち、そして・・・♪
★ベルドゥジュール(ディオール 2018年 フランソワ・デュマシー)
メゾンクリスチャンディオールのシリーズの1品。
映画「昼顔」(カトリーヌドヌーヴの方ですよ!日本のとは違いまっせ!笑)にちなんだ香り、
官能性がテーマのようですがまぁそれも感じますが可愛さもやや感じるのは私の年齢のせいか。
パウダリーなフローラルとバニラ。ちょっと80~90年代調。
クチコミ
★ビューティフル(エスティローダー 1987年 ソフィア・グロスマン/ベルナール・シャン/マックス・ギャバリー)
本国では1985年発売かな?
この香りが今も販売されているというのは素晴らしいです。大好きですが、あまりにも80年代調・華やか過ぎて外でつけこなすテクニックは私にはありませんのでお家での香り。でもデイリーに上手く使っておられる方は今でも多くいらっしゃるのでしょう。
暖かくまっすぐ直球でひとに向かってくる太陽のようなフローラルブーケです。女性性の強い香りは、「陰」の要素で惹きつける香りが多い中、このきっぱりした陽性のキャラは見事な個性。「元始、女性は太陽であった」の言葉を思い起こさせる香りです。春~初夏向き。
クチコミ
★No5(シャネル このEDPは、1986年 ジャック・ポルジュ)
香水としての「象徴かつ記号」度はミツコ以上か。また、名称が「番号」なところも文字通りそのまんまという、何か全てが出来過ぎている感のあるエポックメイキング香です。
ソルティレージュ同様、マリリンの香りとして有名。
私が持ってるEDPは中身は定番ですがパケの仕様が限定版。
No5のEDPは、エネルスト・ボー(1921年のオリジナルのPの調香師)ではなくジャック・ポルジュの調香です。トップのアルデハイドはさすがクラシックですが、その後の経過は軽やかでとても使いやすいNo5。
クチコミ
★ジャドールロー(ディオール 2010年 フランソワ・ドゥマシー)
マイナーチェンジする前の旧版。EDPですがP並みの迫力。
ボトルも手作業の製造工程が多いそう。
グラースのジャスミンとローズドゥメ、マダガスカルバニラ(後日訂正:当初、タヒチバニラだったと思います。)をを使ったといわれている、高級原料を奢った上質香。リッチで深みがあって、心の奥深くを鷲掴みされる香りです。濃厚で冬の夜向き。
本品と次のジャドールトゥッシュドゥパルファンは、ml単価が上なだけあってオリジナルのジャドールより格上。のちに出た派生の方が上質ってなんだか不思議なんですが。
この2品はディオールの、店舗限定ではない全国カウンターで発売のフレグランスの中で突出して良質だと思いました。現在(2017~)のローは、やや軽い香りに変わっています。もう、「Dior全国カウンターで発売するフレグランス」でこれを超えるものは出ないのではと私は思っています。
クチコミ(処方改変前)
現行版もいずれ購入するとは思います(そちらも試用クチコミ済)。
★ジャドールトゥッシュドゥパルファン(ディオール 2015年 フランソワ・デュマシー)
賦香率不明ですがこれもPに準じる香り。やはり香りの質は基本的にはml単価に比例しますね。
アルコールではなくオイルベース、ボトルの機構が大変優れており、スプレーではない上に衛生的に適量が出せます。
ローズジャスミンとサンダルウッドの王道オリエンタル香で、深みと華やかさがすごい。ゲランのサムサラに少し似ています。ジャドールシリーズとの重ね付け用ですが、私は単品で使うのが好き。ローとこちらは寒い冬に暖が取れそうなほどの香りです^^。
クチコミ
★☆★☆★☆★
とりあえずこの辺りです。他に載せたかった香りもあったんですけどね~、
ボンドNo9のセントオブピース①に入れたかったけど、早くも劣化で、足が早かったなぁ。ものすごい値上がりしてるから、他に優先したいものも多すぎてリピはできない気がします^^;
*日々の暮らしはカジュアル化し簡素化し、特別なシーンが減り(それも一種の洗練)、
重厚・複雑な香りはどうしても香りそのものを楽しむだけの「趣味の香り」になりがちです。
載せている特別感のある香りは(絶滅寸前の)P濃度重視で、現代風大容量エクスクルーシブラインが全くといってないですね。みごとに世代の価値観が出ているとも言えますが・・・。
でもそろそろ観念して、今様エクスクルラインたちも、鋭意購入計画中です♪容量はほんと難点なんだけど。
精神から柔軟性が失われると、老け込む一方ですからなぁ(´-ω-`)*☆*:;;;:*☆*。
皆さまの記事やブログが本当に役に立ってます。
*思い起こせば昔々、20~30代初めって、好みももちろんですが最新発売と流行の香りはとにかく押さえておかなければ!という気持ちが強かったですね。周囲の同年代も皆。香りはファッションの一部ですから当然ですけど。今はそういうものから解放されて、古いもの新しいもの問わず自由に楽しめるようになりました。
*「特別感のある香り」に関して。Pとエクスクルーシブラインの違い。
服飾に例えると、勝手に思うに、多分、
●P濃度(エクストラクト、パルファム)→宝石(そして古い発表年のものほど、「四大貴石」っぽい)
●2000年以降のエクスクルーシブラインやそれに相応する価格のメゾン系フレグランス→クラスカジュアルのファッション
だと思うんですよね。必ずしもじゃなく、ざっくりすぎますが。世相を表してますよね。
大手メゾンのP濃度廃止の方向性は、今まで書いたことのある理由以外に、エクスクルーシブラインとの整合性が取れないからというのも理由のひとつかなと、最近になって思いました。
*タイトルの「ひと嗅ぎ惚れの魔法」というのは深い意味はないです。最初の印象が普通程度でもどんどん好きになる香りもあれば、逆に最初が最上→時間経過と共に印象下降になるものも多いです。また、香りの衝動買いはほとんどしない方。
*「香水論」については別の視点からもまだまだあるのですが今回の題材から逸れすぎるので、またいつかの機会に・・・。
さてまた「何を言うとんねん」みたいな感じで超絶長くなってしまいましたが、
今回の手持ち香水の分類、書いているうちになんだかハマりました、楽しかったです。
素敵な機会を与えてくださったちょびすけさんに深くお礼を申し上げます。
そして、いつもの記事の更に倍ほどの長さ、最後まで読んでくださった方にも。すみません。本当に、どうもありがとうございました。
では今回はこの辺りで。
みおmama姫さん
しべたんさん
ルルドの泉水さん
しべたんさん
フレグランスジプシー
★キャプテンD★さん
しべたんさん
美容で癒されたい人。
わきんぼうやさん
しべたんさん
AtIiさん
しべたんさん
AtIiさん
しべたんさん
☆夢二☆さん
しべたんさん
写真が苦手な元化粧品会社勤務の自由人
かえーでさん
しべたんさん
☆夢二☆さん
しべたんさん
ちょびすけさん
しべたんさん
ちょびすけさん
しべたんさん
**☆みゅー☆**さん
しべたんさん