Chapter.5 ヒット商品は思いもよらぬ発想の転換から[@cosme NIPPON PROJECT]

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「ハート型ブラシのヒットは晃祐堂のターニングポイントであったことは間違いありません」と語るのは晃祐堂の植松聖詞副社長。大学卒業後、アパレルの仕事に就いたが、化粧筆事業の拡充にともない、熊野町へ戻ってきた。

「化粧筆事業の拡大は晃祐堂の成長に比例するもの。だからこそ、チャレンジし続けることが必要だったのかもしれませんね」。書道筆の技術がどこまで生かせるか、それは晃祐堂にとっても大きな賭けであった。「社長もおっしゃっていましたが、ハート型ブラシは僕らの事業の弾みになりました。正直いうと、“ラッキー”でしかなかったのですが(笑)。でも、このチャンスを確実なものにしたい、という想いはありましたね」と植松副社長。

化粧筆工房の運用、管理はもちろん、化粧筆の商品開発にも携わる植松副社長。彼にも大きな転機がやってくる。それは2011年にデビューした「fu−pa(フーパ)」シリーズだ。

「ハート型ブラシの製造が軌道に乗り始め、僕らも次の一手を打たなければと思っていたんです。新しい商品を作らなきゃ、と。この頃には他メーカーさんも化粧筆に力を入れていて、さまざまな商品がありました。そこで思ったのは、“似たようなものをつくっていては勝てない”ということ。今までと違う発想の転換が求められているのは感じていました」(植松副社長)。

植松副社長が着目したのは、ファンデーションやフェイスパウダーについているパフやスポンジ。「僕はメイクはしませんが(笑)、皆さんがお化粧するとき、パフやスポンジを使いますよね。でも、これがベストな方法なのだろうか、と疑問を持ってみたんです。ただ、“あるから使っている”というのであれば、もったいないですよね。パフの使い心地、いやそれ以上の良さをブラシでかなえることはできないか、と考えました」(植松副社長)。

パフやスポンジの利点といえば、肌当たりの良さ。「肌当たりの良さはブラシにだって可能です。ファーストタッチの柔らかさはヤギの毛がぴったり。でも、ヤギだけでは何かが足りない。感覚の話なのですが、これではわざわざブラシを選ぶ理由にはならないと感じたんです。そのとき、職人さんからポリエステルとの混毛でどうだろう?という提案があり、やってみることに。どうせつくるなら、パフの心地よさを追求し、それを超えるくらいのブラシをつくりたい、と思いましたね」。

もうひとつこだわったのがファンデーションブラシの形状。通常、ファンデーションをつけるときは、筆を寝かせた状態の平筆方式だが、面を垂直に肌に当てることで、ファンデーションが均一に伸び広がり、塗りムラにならないという設計を施した。「ブラシはつけすぎ防止の役目もあるんですよ。粉含みの良い毛を採用すれば、肌にのせる量を調整できる」と植松副社長。

植松副社長が求める“肌当たりの良さ”と“ブラシ技術”を掛け算して開発がスタートした。書道筆の経験がなければ、化粧筆はつくることはできない。でも、ただ、技術を汎用するだけでは能がない。「何を」「どのように」使うかがカギになる。

「あとは職人たちとガチ勝負(笑)。試作を繰り返しながら詰めていきました」(植松副社長)。筆づくりの経験はないが、“今までにない筆をつくる”というブレない想いが多くの人の気持ちを動かし、完成した。たかがブラシと思いがちだが、快適な使い心地はユーザーにとっては何モノにも代えがたい。

さらに、時代は“ツヤ肌”市場へと変化したのも“ラッキー”だった。まるでファンデーションをつけていないかのようなツヤ肌を演出するには、リキッドファンデーションは欠かせない。雑誌で活躍する人気メイクアップアーティストたちがリキッドファンデーション×ブラシの使用をすすめていることも追い風になったという。 ユーザーの心をガッチリと掴み、「フーパ ミネラルファンデ&BBクリーム用ブラシ」「フーパ リキッドファンデ用ブラシ」は、ハート型ブラシに続くヒット商品になったのです。

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