ご当地コスメ本気斬り【第10回】京都・上羽絵惣「胡粉ネイル」をお試し![@cosme NIPPON PROJECT]

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「あのご当地コスメがスゴいらしい」「地元におもしろいコスメがある!」など@cosmeメンバーさんからの口コミや編集部に寄せられた情報をもとに、美容ライターふたりが“買ってガチで試す”体験レポ。第10回は、初のメイクアイテム登場!京都の老舗絵具商が作ったネイルの魅力に迫ります!

【第10回】和の色彩に魅了される♪京都・上羽絵惣「胡粉ネイル」

宇野ナミコ/美容ライター

ライター歴23年。大学卒業後、女性誌の美容班アシスタントを経て独立。雑誌やWEB、広告媒体で美容記事を執筆中。スキンケアやメイク、ヘアケアまで担当分野は幅広く、丹念な取材を元にした記事に定評がある。
@cosmeブログ”

発売元は創業260年以上、日本最古の絵具商!

「京都の絵の具屋さんが作ったネイルがあるって知ってる?」

今から7〜8年前でしょうか、ファッション系のプレスの方に言われたこのひと言が、「胡粉ネイル」との出会いでした。

当時はちょうどダークカラーや、原色のネイルが流行し始めた時期。外資ブランドを中心に鮮やかなカラーのネイルが登場していたものの、胡粉ネイルをひと目見て「スゴイ…!こんな色、ほかで見たことない!」と、感動したのを覚えています。深みのある藍色や鮮烈な朱赤は、単なる“ディープブルー”“レッド”ではくくれない、微妙なニュアンスを含んでいたからです。

胡粉ネイルの発売元は、京都の老舗「上羽絵惣(うえばえそう)」。宝暦元年(1751年)に創業した、今年で267年の歴史を持つ絵の具屋さんです。古くは浮世絵に用いられ、今でも日本画に使われる、伝統的な岩絵の具を取り扱っているそう。白い狐がトレードマークですね。

ちなみに「胡粉(ごふん)」とは、日本画に使う白い絵の具のこと。ハマグリや牡蠣、ホタテの貝殻から生まれる色材で、上羽絵惣ではホタテを使っているそうです。
このような天然の動植物や鉱物、天然のでんぷん質などを用いて、日本の伝統色を守り続けてきた上羽絵惣。その職人技とノウハウを結集して生まれたのが、胡粉ネイルなんです。

塗り心地は、まるで水彩絵の具!?

胡粉ネイルと出合った時、「塗ってみる?」と言われたんですね。ただ、その時は撮影用サンプルが1セットしかなくて、「大丈夫です〜」って、遠慮して帰ってきちゃったんです。

もしタイムマシンがあったら、自分の襟首をつかんで、「遠慮せず少しだけ塗らせてもらえ!今塗っとけ!この塗り心地をこのあと何年も知らないなんて!」と、ブンブンゆさぶってやりたい気持ち。それだけ、胡粉ネイルの塗り心地は独特です。

胡粉ネイルの特徴は、一般的にネイルに使われるアセトンなどの有機溶剤を使用していないこと。

溶剤の一部に精製水を用い、テクスチャーが非常にみずみずしいのです。通常のネイルが油絵の具だとしたら、まさに“水彩絵の具”のよう。そのぶん、爪の質感がつるんとしている方や爪のアーチが丸い方は、最初に一瞬、カラーが“はじかれる”感じがするかもしれません。

プラスチックみたいにツルツルした素材の上に、水をたらすとはじいちゃいますよね?あんな感じに似ています。でもご安心を。2度塗りすると、写真のように均一で美しいカラーが爪先を彩ります。

ツンとしない!だから肌の弱いに人にも

そしてもうひとつの特徴が、ネイル特有の“ツンとした香り”がしないこと。これも有機溶剤を使っていないおかげだそうです。自身でもほぼ臭いを感じませんし、これを塗っているとき、隣で家族が食事していましたけど(普段は同じ部屋でネイルを塗るだけで大ブーイング)、特に何も言われなかったので、周囲にも匂わないんでしょうね。

パンフレットにはこんなひと言が。

ネイルをあきらめていたあなたへ。
 爪にやさしい胡粉ネイル

確かに爪へのフィット感が本当に軽くて、カラーが爪に寄り添ってくれる感じ。うまく言えないのですが、“爪がちゃんと呼吸できている感じ”がします。この不思議な塗り心地こそ、胡粉ネイルの魅力。パンフのコピー通り、肌が弱い方も使いやすいと思います。

トップコートいらず、感動のツヤ感

さらに、何に感動したって、“ツヤ感が本当に美しい”こと。まるであめ細工のような、濃厚なツヤ感を爪に添え、トップコートナシでもこんな感じに仕上がるんです!

写真は「珊瑚」(さんご)。
ピンクとベージュ、そして赤が絶妙なバランスでブレンドされた、愛らしい色。肌なじみも良く、女性らしい指先に仕上がります。

ココから先は、胡粉ネイルの“和の色”を、ぜひお楽しみ下さい!

日本の伝統色から生まれた和のカラー

まずは「鮮紅朱」(せんこうしゅ)。

日本画に使用される朱色で、神社の鳥居や漆塗りの色として、日本人には親しみ深いカラーなんだとか。しぼりたてのオレンジ果汁ようにフレッシュな発色で、視界から元気をもらえそう!

そして、「藍」(あい)。

伝統的な藍染めの色にインスパイアされた、ディープブルー。深みと同時に落ち着いた風合いがあり、見つめていると吸い込まれてしまいそう。ツヤ感のおかげで肌になじみ、指先をモードな雰囲気に。

最後は「艶紅」(つやべに)。

平安時代から女性の唇や頬を彩る伝統化粧“紅”をモチーフにした深紅。邪気を払う色とも言われていますよね。鮮烈なレッドは、コントラストで肌トーンをひときわ美しく際立てます。

どの色も、“和”のおもむきを感じる、本当にため息の出るような発色です。上羽絵惣の公式によると、もともと絵の具として取り扱っていた和の色は、なんと1,200色にも及ぶそう(こんなに日本独自の色があること自体にビックリ…!)

これらの伝統色は、日本の四季が織りなす自然の営みの中で生まれたといいます。春先にほころぶ桃の花の可憐なピンク、秋の深まりとともに枯れゆく木々のグリーン。日本人の繊細な色彩感覚が生み出した色たちが、胡粉ネイルには凝縮されているんですね。

色の名前も「恋衣」(こいごろも)「雲居色」(くもいいろ)など、和を連想させる響きが素敵♡ご当地コスメの枠にとどまらず、“世界に誇るニッポンコスメ”として、ぜひ多くの方に使って頂きたいと、心から思った逸品でした。

(ちなみに、一般的なネイルよりちょっぴり剥がれやすい印象があります。色持ちを考えると、肌が弱い方でなければトップコートを重ねるのがオススメです)

\今回お試ししたのはこちら/

取材・文/宇野ナミコ
イラスト/あやまる

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