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代人の肌悩みの一つ、「ニキビ」。人々はいつ頃から悩んでいたか知っていますか? 昭和? それとも大正や明治から・・・?
文献を探っていくと、なんと平安時代の漢和辞典『和名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』にすでに「邇岐美(にきみ)」という記載があるんです! ずいぶん昔から女性たちはニキビに悩んでいたのだということがわかりますね。
江戸時代の美容のバイブル、『都風俗化粧伝(みやこふうぞくけわいでん)』にはニキビ対策の紹介が多く載っています。例えば、「すべりひゆ 馬歯莧(ばしけん)を水にてせんじ、あらいてよし」とあります。これは馬歯莧という雑草を煎じた水で洗顔するという方法。この草の成分が角質を柔らかくし、清浄する作用があったようですね。
また、小豆が使われていたことも書かれています。小豆と滑石(鉱物の一種)と白檀を細かく砕いたものを絹でこし、洗顔する時に顔にすりこんだというのです。おそらく小豆に含まれる成分、サポニンによってすっきりした効果が得られたのでしょう。そういえば、小豆は現代でもニキビ対策のコスメに使われていますね。
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